【対処法シリーズ2】具体的症状2 理想化とこき下ろしへの対処法

対処法

境界性人格障害の”ぴのこ(@border_bpd)”です。

ぴのこの生い立ちはこちら↓

 

1時間ごと、いや数分ごとに気分が入れ替わってしまう・・・

さっきまで大好きだったのに突然嫌いになって、思いっきり罵ってしまった・・・

陰口みたいなことたくさん言ってしまうんだけど、その後いい顔してる自分・・・

ちょっとした事で相手のことを心底嫌いになって、死んでほしいとまで思ってしまう・・・

相手への気持ちが揺れ動きすぎて、自分の本当の気持ちがわからない・・

 

DSM診断基準②の「理想化とこき下ろし」の症状が出ているときの感情はこんな感じではないでしょうか。

ぴのこ
ぴのこ

大好きと大嫌いの間を行ったり来たりしちゃうんです

 

理想化とこき下ろしの両極端を揺れ動くことによって特徴づけられる、不安定で激しい対人関係の様式

「理想化とこき下ろし」に関しての私の具体的な症状は、前回の記事で紹介しました。

 

今日は、この「理想化とこき下ろし」への私なりの対処法について書いてみることにしました。

※DSM診断基準は 境界性人格障害(本人)ぴのこの半生を暴露←この記事に書いてあります。

 

相手は自分とは違う人間だと知る。期待しない。

さっきまでは大好きだったのに、今すぐ消えてくれとか思っちゃう・・・

尊敬していた人の価値が突然ゴミ化したから、なんだか裏切られた気分・・・

好きになったり嫌になったりを繰り返しすぎて、裏表のある人間に思われてそうで不安・・・・

 

こんなお悩みに打ちのめされて、自分って一体なんだろう、とずっと私は思っていました。

 

ぴのこ
ぴのこ

自分の考え方に自信が持てなくなっていた

まずは見捨てられ不安への対処法と同じです。

「あ、今、私は相手を理想化(orこき下ろし)しているな。評価が極端になっている真っ最中だな。」と自覚する。

簡単なようでちょっと難しいこの「自覚すること」は本当に大事です。

自覚ができなければ、対処のしようがなくなってしまいます。

なので、まずは自分の自動思考によって理想化&こき下ろしの症状が出ていることを確認します。

 

ぴのこ
ぴのこ

私は全然自覚できなくって、何度もトライしたよ

症状が出ている時は、胸躍るようなカリスマに憧れるような気持ちとか、ゴミくずを見るがっかり感みたいなのが心の中にあるはずです。

 

コタさん
コタさん

どんな時に起こるの?

私の場合は「相手が自分の思い通りの行動をしなかった」時に、よくこき下ろしが起こっていました。

そこでカウンセラーとも相談して取り入れたのが「この人は私ではない、違う人間だ」と思う方法です。

できる人には当たり前の話なんですけれど、私にはこの考えが難しかったんです。

「同じ考えなはずだ」とか「私の事分かっているなら、こういう行動をしてくれてもいいのに」という甘えのような、ほのかな理想を相手に対していつも持っていました。

次回の「同一性の混乱」でも出てきますが、自分と相手の境界線が分からないから起こる現象です。

 

コタさん
コタさん

どういうこと?

ぴのこ
ぴのこ

私ならこうするのに、何であなたはしないの?って考えちゃう

 

この「理想化とこき下ろし」に基づいて行動を起こすと相手はビックリしてしまいます。

さらに最悪の場合は離れていってしまうので、ここでも行動しないことがすごく大事です。

 

なので、「うわー素晴らしすぎる、一生ついていきます!」とか「こいつ本当にゴミ以下だな!」と仮に思っても、心の中に留めておきましょう。

デスノートに気持ちを書くのもいいですよ。

 

ぴのこ
ぴのこ

名前書かれると死ぬやつ

コタさん
コタさん

物騒だな

また、”相手に期待しない”という方法は人間関係のお悩み解決ではよく聞く話ですよね。

この「相手に期待しない事」は、BPDの場合は特に必要なスキルなんじゃないかな、と感じます。

 

でも、これは「もう人には何も期待しない。もう諦めてシャットダウンする。」という事では決してありません。

 

ぴのこ
ぴのこ

ついついゼロ・100思考でとらえがち

かくいう私も、やっぱりこの症状が出てしまうとすぐに行動しそうになってしまいます。

なので”人には自分と同じ部分もあるし、違う部分もある。へえ、こんな考え方もあるんだ、へえ、そんな風に考える人には初めて会った!”みたいにとらえる練習を続けています。

 

試しに、「へー」「ふーん」という相槌を心の中で言ってみるのもおすすめです。

同意も反対もしないという事ですね。

相手の言葉や行動、存在を線で見る。点で見ない。

長いこと、私は相手の行動や会話をで見ていました。
例えばコタさんがふと「ぴのこ、最近ちょっと太ったんじゃない?」など言おうものなら、3秒で沸騰してブチ切れていました。
ぴのこ
ぴのこ

すんごい怒ってた

何か言われた時に、今まで築いてきた関係性、相手とのやり取り、相手の今までの言動や思いやりのある行動といった「経緯=線」をほぼ全て忘れ去ってしまうんですね。
「太ったんじゃない?」という言葉だけにフォーカスしてしまうからです。
”太ったんじゃない?=女性として魅力がない=人として価値がない=もう一緒にいたくない=さようなら” に聞こえて、「じゃあこっちから見捨ててやんよ」という思考回路です。
体型の話とかはどこかへすっ飛んで、”人格の全否定”に感じてしまうんです。
ぴのこ
ぴのこ

否定もさよならも怖い

コタさん
コタさん

否定してないし、さよならなんて一言も言ってないよ

そんな時は、一緒にいた時間、現在一緒にいるという事実、今まで交わしてきた会話、相手と築いてきた関係を思い出すようにしています。つまり、です。

【例】例激しいこき下ろしが起きてしまった時に振り返るのは・・・

上司は、今までに一度も思いやるような言動をしてくれなかったか?

パートナーがしてくれた思いやりのある行動は今までに1つもないか?

お友達と楽しく笑いあって過ごせた時間はなかったか?

ぴのこ
ぴのこ

たぶん忘れてるだけで、なんかあるはず!

つまり、今感じているこき下ろしの感情だけで相手をとらえるのではなく、その人の他の部分もあわせて評価してみるということです。
カーっと来て、「今すぐ言って分からせてやりたい!こらしめてやりたい!」ってなりますよね。
でも、一度深呼吸して、「んんん?」と色んな方向から考えてみると、そこまで相手を痛烈にこき下ろさなくてもいいような気もしてくるんです。

自分の白黒思考を自覚して、中庸(=真ん中らへん)を知る

頭の中が白か黒の2色なって、どうにもならない時があります。

 

境界性人格障害によくある白黒思考という考え方です。

 

0点か100点かになってしまって、68点とか37点とかは存在しないんです。

私には98点も不十分で、100点以外には意味がないと思っていました。

 

私の場合、理想化とこき下ろしが一番つらいのは、自分に対してもそれが起こる事でした。

自分に対しての評価が0点になってしまうと、もういても立ってもいられず、自分で自分を傷めつけたくなってしまうのです。

ぴのこ
ぴのこ

もう消えたくなっちゃう

でも、自分の考え方やとらえ方は自分で選べるし、変えることができます。

ついつい、体調の悪い時はダメな自分がすべてだと思ってしまいますが・・・

いい所が見えなくなっているだけという場合も多いです。

ダメな所もいい所も合わせて自分だという意識を持ってみることで、自分へのこき下ろしへの感情から解放されてかなり楽になりました。

 

ぴのこ
ぴのこ

良かったらやってみてね

もし、いい所なんて何もないよ・・・という場合は、

身近な人に「私のいいところって何だと思う?」という質問をしてみるのもおすすめです。

 

コタさん
コタさん

うーん、ぴのこのいい所は・・

自分では思いもしなかった長所を発見できて、ダメばっかりじゃない自分に気が付くはずです。

白黒になりがちな自分への評価も、少しずつグレーやマーブル模様にして行けるといいんじゃないかな、って思います。

まとめ

境界性人格障害の診断基準の2つ目の項目について、私なりの対処法を書いてみました。

「頭では分かってるけど、そんな考え方が簡単にできたら苦労してない!」って思うかもしれません。

私も初めは全然できませんでした。

カウンセリングなんてもう放り出してしまいたい程できませんでした。

何度も相手と衝突してめちゃくちゃになった後に「ああ・・またやっちゃた・・・」の繰り返しでした。

でも、少しずつトレーニングしていけば絶対にできるようになると思います。

今回も、抽象的な考え方や気の持ちようになってしまいましたが、少しでもどなたかの参考になれば幸いです。

☆彡あなたやあなたの大切な人の病気が少しでも良くなりますように☆彡


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